インプラント
インプラントとは

歯を失った顎骨に人工歯根を埋め込んで天然歯の代わりをさせる方法です。人工歯根の種類には多数あり(当院では歯根型インプラントを使用しています)、材質は主にチタンが使われます。

原理は、人工歯根部分(インプラント体)が骨と結合することが重要で、顎骨が充分存在することや、顎骨の性質なども大きく関係します。インプラント治療は従来の治療のように残っている歯や顎骨に大きな負担を求めるものでなく、残された組織にやさしい治療法と言えます。

当院のインプラント治療の特長

口腔内全体を視野に入れた治療

インプラント治療は非常に優れた治療法の一つです。そのため、最近ではインプラント治療をする先生(特に欧米)の中には保存可能な天然の歯を抜いてインプラントに置換する先生も多数おられます。しかし当院では可能な限り、天然歯は保存(抜歯せず残すこと)することを前提とした治療を行っております。

よって、インプラント治療も失った歯を補うのはもちろんのこと、残存歯の保護を目的としてさらには口腔内の全体の調和を図るためにインプラント治療を行っております。

インプラントを共同開発

インプラント治療をされた多くの患者さんの希望は「できるだけ長く使っていきたい」ということです。

しかしながら、当院ではインプラント治療を導入して約23年、約4,000本以上のインプラントを患者さんに埋入し、多くの臨床経験を重ねた結果(当院の実績へリンク)、インプラント治療の抱える問題点が浮き彫りになってきました。

特に当院で問題視しているのは、「インプラント周囲炎(天然歯でいう歯周病の状態)の罹患」や「インプラント体・インプラント周辺構造物(アバットメント、中ねじ)の破折」といったことが挙げられ、これらは今後さらに増加してくるものと思われます。インプラント治療を行ってもこのような状況になると最悪インプラント体を除去しなければならなく患者さんの希望に応えることができません。そこで、当院ではより多くの患者さんにインプラント治療の良さを長期にわたり安定的に実感していただきたいとの考えから、ケンテック株式会社(東京都新宿区)と新時代のインプラント「α-tite IMPLANT(アルファタイトインプラント)」を共同開発いたしました。

α-tite IMPLANTの開発においては、当院のインプラントに関する研究や治療のノウハウなどを存分に活かされております。そして、α-tite IMPLANTは今後さらに増加するであろうインプラントの問題点を極力回避した新時代のインプラントです。

当院では基本的にα-tite IMPLANTを埋入し、治療後のメンテナンスを徹底することで長期にわたり安定的にインプラントを使用していただけるよう配慮しております。

インプラントを共同開発 20年で約3,000本のインプラント治療実績

当院では約23年前よりインプラント治療を導入し約4,100本以上ものインプラントを患者さんに埋入し、その生存率(サバイバルレート)は96.2%という実績を積んでまいりました。

今後とも、当院では長きにわたる臨床経験で培った技術、最新鋭の医療機器、最先端技術などを駆使して、多くの患者さんに安心してインプラント治療を提供していきたいと思います。

インプラントの埋入実績

インプラント治療の流れ

初診

そもそも、インプラント治療は治療終了後に患者さん自身による日々のプラークコントロールなどのセルフケアの実施や喫煙習慣、全身疾患への罹患状況などがインプラントの寿命を大きく左右します。

つまり、インプラント治療に対する患者さんのモチベーションが非常に重要となってきます。

診査・診断

実際に患者さんの口腔内の状況を診査するだけでなく、病歴や全身状態の問診、血液検査データ(健康診断や他院で実施したもので可)の精査、レントゲン撮影、歯型採取などを行い総合的に診査・診断いたします。

また、当院ではより正確な歯周組織(顎の骨など)の状況を把握し安全な施術を行うため、院内に導入されている歯科用X線CT装置(安心の施術へリンク)を用いインプラント埋入部位の撮影を行い、手術計画を立案しております。これにより、患者さんご自身もご自分の歯周組織(顎の骨など)の状況や、手術の内容などを正確に知っていただくことができ安心してインプラント治療を受けていただけます。

歯科診断写真 インプラント埋入手術

インプラント埋入手術の方法はさまざまですが、一般的には、

インプラント埋入手術の順番

といった手順で埋入手術を行います。

なお、状況に応じてインプラントを埋入するための特別な処置、顎骨を再生させる処置、術後の審美性を確保する処置などを同時に行うこともあります。

術後処置

インプラント治療は埋入手術が終了してから上部構造(クラウン、ブリッジ、義歯など)を装着するまでおおむね3~6カ月かかります。その間は定期的に検診し状態をチェックします。また、その間は仮歯や仮義歯などを使用することで審美的な配慮は致します。ただし、いつ仮歯や仮義歯が入れられるかは患者さんの状態により大きく異なります。

インプラントと骨が結合したら、上部構造を装着して治療終了となります。

メンテナンス

インプラントの寿命は治療終了後のメンテナンスにより大きく左右されます。よって、より長期にわたり安定してインプラントをご使用していけるよう、当院では3~6カ月ごとにインプラントのメンテナンスを行います。インプラントの状況、周囲組織の状況などを診査し必要であれば、ブラッシング方法や適切な清掃用具の選択など指導、さらには状況の改善処置などをいたします。

また、当院ではメンテナンス時期になりましたら事前にはお手紙を出すなどして術後管理の徹底を図っております。

著作論文

長年の治療に基づき考察された、当院のインプラントに関する論文は、国内でインプラント治療をしている先生の中ではもっとも著名で、多くの歯科医師がインプラント治療を行う上で参考にしているインプラント専門誌「Quintessence DENTAL Implantology」でもたびたび掲載されています。

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